蓮沼執太 | Shuta Hasunuma

瀬戸内国際芸術祭2013

Date

2013.03.20

Remarks

Artist-in-residence program

小豆島・坂手港のエリアにある『ei』にて、レジデンスをしました。

http://setouchi-artfest.jp/artist/uma_design_farmmuesum

坂手港にある建物を改修し、クリエイターの滞在制作施設や展示場へと転用する。会期中は10 組の作家が「小豆島の”えい”未来」をテーマに制作を行う。

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3月20日から3月31日までの約10日間、レジデンスを行いました。作本潤哉さんと後藤武浩くんと僕の3人で『蓮沼執太たち』として、坂手エリアの「観光から関係へ」というコンセプトのもと、毎晩18時からスタートする「こうかんの夕べ」という会を開催し、その会を軸に小豆島を多角的にリサーチを行い、3月31日に行われる坂手港エリアのオープニングイヴェントでの発表、および翌日からの展示へ向けてアウトプットを試みました。

滞在後半の3月30日には、ベイリゾートホテルにて人生発(?)のピアノリサイタルを行いました。そこでは、ままごと・柴幸男さんと「朝がある」のラップ独奏、会場のみんなと一緒にジャンボフェリーのうたを合唱したり、と旅ながらの楽しいひとときでした。緊張の夕べでした。

最終日は3月31日は島にある楽器を集めて、即興で演奏をする『Composition for Random』をパフォーマンス。作品としてはまだまだ課題や改善点は多くありますが、短い滞在期間でカタチにするというプロセス自体は、自分でも満足できる結果でした。これからも育てていきたいパフォーマンスです。

レジデンス最初の作家として色々と切り開かねば、という力んだ一面もありましたが、「地域と自分」、「表現と産業」、「コミュニティと世代」など芸術全般の事項よりも公共的なことを個人的に多く学んだ気がしました。レジデンス活動はどちらかというとアクション(=小豆島リサーチと”こうかんの夕べ”)が主体だったゆえに、その集積として即物的に作品をリアライズする結果発表への難しさも体系的に学びました。この機会はいつか別の場所で役に立ちそうだと思いました。

そしてなにより、小豆島や坂手地区のみなさんのエネルギーと暖かさは忘れませんし、何度でも再訪したいという気持ちになりました。また8月に行きたいと思っています。夏の坂手港も楽しみです。

最後に、UMA/design farm の原田祐馬さん、MUESUMの多田智美さん、そのチームスタッフの方に大いに感謝します。たくさんの出会いに感謝します。ありがとうございました。

蓮沼執太(2013年4月7日)