蓮沼執太 | Shuta Hasunuma

JUDAS, CHRIST WITH SOY

with 森山未來 and Ella Rothschild

Date

2015.10.10

Remarks

Music for Dance Piece

http://dance-yokohama.jp/eventprogram/0001/

森山未來さん企画のダンス公演での、音楽および演奏を担当します。未來くんとEllaとの初めてのコラボレーションです。短い期間ですが、密の濃いクリエーションが行われています。

企画:森山未來
演出・美術・振付・出演:エラ・ホチルド
共同制作・出演:森山未來
音楽・演奏:蓮沼執太
美術協力:ゾハ・ショエフ、山本勝美/衣裳:インバル・ベン・ザケン、露口亜美、惠美尚子
照明:吉枝康幸/音響:中原楽/舞台監督:足立充章/舞台監督助手:岡村滝尾
協力:スマートリバー、プラグマックス&エンターテインメント、内子町、オフィス作

公演日
10.10 Sat ~ 10.12 Mon

開場時間
10/10(Sat)19:00
10/11(Sun)13:30/17:30
10/12(Mon)13:30

主  催 横浜アーツフェスティバル実行委員会
共  催 HOCS(本牧コミュニティ・ステーション)
助  成 文化庁(平成27年度 文化庁 文化芸術による地域活性化・国際発信推進事業)
特別協賛 株式会社エスタディオホールディングス
協  賛 株式会社 資生堂
後  援 イスラエル大使館
協  力 株式会社南州電設

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当日パンフレットより抜粋。僕の寄稿文です。

あたりまえですが、この文章を本番前に書いています。これを読まれた後、僕たちのパフォーマンスがはじまります。果たしてこの作品の最新ヴァージョンは、どのような結晶が出来上がるのか、みなさんの目で確かめてもらいたいです。

一度作られた作品というのは、作家自身の手から離れて勝手に育っていくものだと思っています。その離れていったものをもう一度現前させるには、その過去よりも大きな力が必要になります。その行為はとても厳しく、自身が試されるような作業でもあります。未來くんとEllaによる今作のリクリエーションはまさしくそのような環境であります。そして、更にその先を進もうとする姿勢が見受けられます。つまり「再演」と呼ぶよりも「アップデート」という言葉が腑に落ちるクリエーションです。今作『JUDAS, CHRIST WITH SOY』は3回目のアップデートです。プレミアは2014年9月に当時、未來くんが滞在していたイスラエルにて上演され、今年7月は愛媛県・内子座にて上演されました。その時は音楽家・吉井盛悟さんとの滞在制作のもと、初演よりも身体の動きと音楽(と、その演奏)が深く通じ合うコラボレーションが作られました。そして今回、未来くんより連絡を頂き、3回目のアップデートに僕の音楽で参加してもらえないか、というお誘いを受けて、恊働に至っています。

僕は今回、未来くんとEllaとのコミュニケーションとその距離感を非常に注意深くリサーチしました。そのリサーチから作曲が始まっています。それは理解であれ、誤解であれ、すべてのコミュニケーションを受け入れて作品を更新していく2人の姿勢に正面から当たっていけるような音楽制作に必要な行為です。上演空間へ音楽という目に見えないものを雰囲気として満たすだけではなく、完全に新しいエッセンスとして自身が存在していくことが今回の僕の音楽です。
是非、楽しんでご覧下さい。

蓮沼執太