2015年8月7日(金)
『五感を研ぎ澄ます、一夜』
2日目は、ミュージック・トゥデイの中でも更に幅広い領域を一夜でプレゼンテーションする日でした。なんと言っても、大きく尊敬する鈴木昭男さんや吉増剛造さんのお2方(もはや僕の中で伝説化されている方をお招きして)パフォーマンスとお話を見れる、聞ける機会を作れて嬉しく思いました。お2人のパフォーマンスを自分に振り返ることで考えることが多くありました。
出演してくれたコトリンゴさんとは春に「My Philosophy」という楽曲を一緒に作ったことで、更に彼女の魅力を発見出来ました。もちろん音楽や演奏も知っていたけども、一度もライヴでご一緒する機会が無かったので、この際自分でオファーをしてみようと思ったところ、快く快諾してくれて演奏してくれました。この日は一緒に作った楽曲も出来て嬉しかったです。(急遽、当日の朝、コトリからのメールで決まって、僕も内心嬉しかったです。またやろう!)
アニメーション作品『幕』を上演してくれた水尻自子さん、この作品で僕は音楽を作曲しました。この作品をベルリン映画祭に出展するにあたって、5.1chのサラウンドで音楽を作りました。もし上映の機会があれば、サラウンドでの彼女の作品を観てみてください。僕からの『幕』への音楽の愛情を語ると文字数をオーヴァーしてしまうので、ここの辺で止めておきます。
さらにトークで参加してくださった、保坂健二朗さん。2011年に東京国立近代美術館でのイケムラレイコさんの個展での展示室の一部での音楽を制作させていただいてからのお付き合い、というかお知り合いなのですが、キュレーションももちろんのこと、色々な媒体で執筆されている他領域にわたる保坂さんの批評は鋭さを持ちつつ、幅広いユーモアがあります。今回は疾駆のトークとして吉増さんと出演していただきました。
この日は全く接点が無いであろう世代や表現領域を越える出演者、オーディエンスを集会するような、僕が『ミュージック・トゥデイ』で行いたいと思った初期のアイデアが具体化された一夜でした。
アーカイブ
チケット
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19:00開場 / 19:30開演
¥4,320 チケット購入
出演- 蓮沼執太シングス
- コトリンゴ
- 鈴木昭男
- 水尻自子『幕』上映
疾駆のトーク「詩こそが世界を」
聞き手:菊竹寛- 吉増剛造
- 保坂健二朗
前売り ¥4,320 / 全公演フリーパス ¥16,200 (枚数限定ノベルティ付)
日程 : 2015年8月6日 (木) 〜9日 (日)
会場 : Gallery 916 (東京都港区海岸1-14-24 鈴江第3ビル 6F)
ケータリング : yoyo.
ショップ : sakumotto
グッズ : Noritake、大原大次郎
問い合わせ : 株式会社グーテンベルクオーケストラ
■ 通しチケットノベルティー内容
□ 蓮沼執太 手作りカセットテープ 2015年に作曲した未発表音源集。全7曲入り
□ Noritakeデザインによる「MUSIC TODAY」でかいた汗を拭き取るタオル
□ 大原大次郎デザインによる「MUSIC TODAY」のポストカード (後日送付)
ここでしか手に入らない3アイテムをプレゼント。
2015年8月7日(金)・出演者
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蓮沼執太
1983年東京都生まれ。音楽作品のリリース、蓮沼執太フィルを組織して国内外でのコンサート公演、映画、舞台芸術、音楽プロデュースなど領域横断的表現を多数制作する。また近年では、作曲という手法を様々なメディアに応用し、映像、サウンド、立体、インスタレーションを発表し、個展形式での展覧会やプロジェクトを活発に行っている。近作に、『時が奏でる│Time plays - and so do we.』(CD、レコード│2014)がある。
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菊竹寛
1982年生まれ。タカ・イシイギャラリー在籍。ギャラリーにて展覧会の制作・運営に携わる傍ら、2012年には芸術批評誌「凶区」を創刊。2014年春に生活文化誌「疾駆/chic」を創刊。企画・編集をつとめる。
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コトリンゴ (8月7日 出演)
神戸・甲陽音楽院を卒業後、ボストン・ バークリー音楽院にてジャズ作曲科、パフォーマンス科を専攻。学位を取得後、ニューヨークを拠点に活動開始。2006年坂本龍一に見出され、『こんにちは またあした』でデビュー。現在までに9枚のアルバムを発表。近年はKIRINJIのメンバーとしても活動中。映画のサウンド・トラックやCM音楽を手がけるなど、クリエイターからの支持も高く、卓越したピアノ演奏と柔らかな歌声で、浮遊感に満ちたポップ・ワールドを描きだす女性シンガー・ソングライターとして活躍中。
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鈴木昭男 (8月7日 出演)
60年代に「音の自修イベント」を開始。70 ~ 80年代、 創作音器によるパフォーマンスの時期を経て、90年代よりインスタレーションも手掛けている。耳澄ますプロジェクト「日向ぼっこの空間」以後、音の作品「oto-date 」を、世界各地で継続してきている。
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水尻自子 (8月7日 出演)
1984年 青森県十和田市生まれ。 手描きアニメを中心に制作する映像作家。身体の一部や寿司などモチーフにした感触的なアニメーションが得意。近年は主に短編作品を制作し、国内外のフェスティバルで上映されるなどして活動する。
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吉増剛造 (8月7日 出演)
1939年生まれ。現代詩の最前線を切り拓く詩作品を長年に渡って発表し続ける。同時に詩の朗読を伴うパフォーマンスを世界各地で開催。銅板に言葉を打刻した作品や写真作品も発表。近年では、Gozocineと名づられた映像作品も多数発表している。
Photo by Sayuri Okamoto
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保坂健二朗 (8月7日 出演)
1976年生まれ。東京国立近代美術館主任研究員。展覧会の企画・制作を行う傍ら、様々なメディアで魅力的な問題提起を行っている。『すばる』、『朝日新聞』にて連載。東京藝術大学、九州大学などで非常勤講師も務める。
Photo by Keizo Kioku
主催 : 株式会社グーテンベルクオーケストラ、蓮沼執太
共催 : Gallery 916
企画・構成 : 蓮沼執太
ゲスト・キュレーター : 菅付雅信 (グーテンベルクオーケストラ)
宣伝美術 : groovisions
宣伝写真 : 後藤武浩
制作 : 齋藤あきこ
音響 : 葛西敏彦
照明 : 渡辺敬之
記録写真 : 高田繭
記録動画(ディレクション) : 河合宏樹
記録動画(撮影) : 河合宏樹、前島もも
web : 石黒宇宙 (gm projects)
制作協力 : RUSHPRODUCTION