僕の部屋には大きな窓があって、いつもその窓からの景色を眺めながら制作している。午前中は、いつの間にか当たり前に存在している物をテーマに寄稿文を書いていてそれをまとめる作業をしていた。
最近の朝は、武満徹の管弦楽を毎日聴いている。武満さんのオーケストレーションを聴き込むのは珍しい。この1週間くらいはルーティンになっている。季節の変化も影響あるのかな。今日も同じように、音を作っている以外は武満オケの音楽をかけていた。
お昼過ぎは、渋谷にいき、文化村オーチャードホールへ。4/23の蓮沼フィル公演『○→○』の現場下見へ。制作、映像、舞台美術、広報が集まって、会場を隈なく見てきた。本当に変わったことをやりたくて、オーチャードホールのスタッフから「自由ですね〜」と言われてしまった。オーチャードの現場スタッフからの褒め言葉として受け取って、下見後にもミーティングを。こうやってコンサートという作品が出来上がっていく。こういう作業はパフォーマンスのライブ性から派生する作品ではなく、一過性ではあるものの、総合的な視点での作品作りだと思ってやっている。と言っても、自主イベントも10年以上主催をやってきていて、経験値も増していくが、常に数字は気にしないで、仲間と一緒に考えて公演という形にしていくこと。僕のようにインディペンデントに活動している身にとっては、こういう環境から生まれるアイデアはとてつもなく強くて、今後の糧にもなる。今日もそういうシーンがいくつもあった。これは『○→○』は見たことない、感じたことない音楽体験になるだろうな、と確信した。今日のような何でもない下見が、実は自分たちにとって新しい手法を身につけている準備体操だったりするもんだ。この4月のコンサートは本当に楽しみでならない。この2年くらいのアイデアが爆発するだろう。このチームでチャレンジ出来ることはとても嬉しいし、刺激的だ。新しいことがはじまる。