今月は本当に毎日NHK夜ドラの音楽制作だった。いつもしてきたこと、忘れていたこと、新しくチャレンジしたこと、いろいろな手法を使えたクリエーション。コロナ禍でも、そうじゃなくても、ひたすら引きこもって音楽を制作するのは割と日常でもある。そんな2月最後の日も朝から夜ドラの音楽作業。今日は明日レコーディングを行う、和楽器・笙の譜面制作。他の楽曲のスタジオ・レコーディング準備を。昼は外出して散歩しながら蕎麦を食べる。コーヒーを買ってスタジオで午後もずっと作業を継続。まったく休みがない。夜は建築家の隈太一さんからお誘いを受けて「都市」を巡ったトークイベントに参加した。近代以降のシステムで活動をしている芸術表現において、「都市」と関係が無いものはないと思っている。そのインフレーションが全て物語っている。その上で、いかにシステムを疑って、他者に対して驚きを含めたアプローチをとっていくか。それは、常時持っているテーマでもある。コロナの状況でだいぶぼくの意識や活動の姿勢は変化していることも、大いに認識したことも収穫だった。隈さんとも継続的に意見交換をしていきたい。ぼくは建築家と話すのがとても好きだ。建築家は「表現」というフレームから一歩離れた視点を持っている。まるで映画監督のようなポジショニングなのだけど、その立ち位置や常に他者のことしか考えない仕事ぶりには驚かされる。